大アルカナの意味 ⑯塔
これもキリスト教的な図柄のカードですね。
実際は火事や落雷のカードだったのかな?
とも思うのですが、実際に占った時は
キリスト教のバベルの塔みたいな感じの意味で
出やすいので、そのように理解したほうが有益だと
しぶしぶ納得しています(笑)
以前「⑪正義」で述べましたように
「⑮悪魔」と「⑯塔」は、義務や道徳から外れるための
2つの破滅への近道を示しています。
「⑮悪魔」は幻を見せる(嘘つき)な人に騙されたり
または自分が騙したり、その両方だったりして
義務や道徳からハデに外れていく人を表現しています。
そして犠牲者が出る暗示も同時にされていて、
その犠牲者は自分自身ではない可能性もあります。
大雑把に一言で言えば「異常ステータス」です。
ところが「⑯塔」の問題点は
大義名分だの権利の「外面」が整っていて
犠牲者も自分自身だったり、パッと見は地味な印象です。
いわゆる異常な心理状態ではないまま
歪んだ方向に進む人を表現しているようです。
簡単に言うと「無茶による破綻」かなぁ…。
意味を言語化しにくいのも、いかにもバベルな世界観で
だから余計に、しぶしぶ納得してます((+_+))
見た目以上に、まだまだ考える余地のありそうなカードですね。
人間関係で見る場合
悪魔が「刺激に満ちた嘘の関係・不倫」などを
表現しているとしたら
塔は「誰の金で食わしてやってるんだ!」と怒鳴りちらす
ダメな父親のような感じでしょうか。
デッキの内容によっては、ですが
甘やかして育てた子が引きこもりになる感じも…。
悪魔が売春で儲ける人だとすれば
塔は過剰なローンによる生活破綻をする人。
確かに、過剰消費やパチンコ通いや家の新築って
ただの「自由な消費活動」ですから
誰も止めようがないぶんタチ悪いんですよね~((+_+))
「突然のトラブル」という解釈もあるようですが
う~ん…モーネルの実占の経験上
人間関係では滅多にそういう意味で出てこないと…。
ハッキリ言って、突然だと思ってるのは本人だけで
事情をよく知る周囲からすれば
「当然の結果」以外の何物でもない場合がほとんどです。
何かを過信した「高望み」による無茶な計画が
ついにここで破綻します、という感じかな~。
まったく現実味のない「亭主関白」に憧れて
大威張りしたはいいものの、家族に愛想をつかされて
みじめな結果になるモラハラ旦那さんとか…。
ただし、これだけは例外ですが
デッキ上に事故や怪しい敵の存在がはっきりあれば
単純に「突然の怪我」や「ショッキングな出来事」の暗示です。
失うものが何かはデッキ次第ですので
そこは注意深く見る必要があります。
基本的にこのカードが出たら
注目すべきなのは「エゴイズムへの自省」です。
等身大の自分を見失っていますよ…とか
悪い癖のツケが表面化しますよ、という警告。
モーネル自身も旅行前に自分を占った時
月と塔が出て「行った事を後悔するような衝撃あり」
と読めたのですが、戸締りや行動をきちんとしてもしても
庭の手入れでツケの溜まっていた腰に
「ぎっくり腰」という強烈な一撃が来るのは
どうしても避けられませんでした(笑)
遠方への旅行だったので帰り道は本当にキツく
心底、後悔しましたよ…(;´д`)トホホ
デッキや普段の生活次第では
その程度の大きさで出てくることもあるので
人間関係以外では、そんなに大袈裟なカードという
ことでもない部分もあります。
首の皮一枚で繋がれるかどうかの瀬戸際に
よく出てくるな~とも思うのですが
正直、そこまで「何かを過信している人」は
病的に自己中心な状態になっている場合が多い気がします。
視野狭窄って感じでしょうか。
実際モーネルも「甲子園」に夢中になってました(笑)
このように、このカードは
関心のあること以外には、驚くべき無関心であったり
警告を軽視する状態です。
人によっては「いいとこどり」でしか話が聞けなかったり。
逆に、不安や劣等感から
ダメなものにしがみついている最中だったりする場合も
出やすいカードでもあるので
(それは単純に超ワガママな精神状態だと思います)
堕ちるところまで堕ちるのもいい勉強じゃないかしら?
今度は前向きな地に足のついた自分で再スタートしてください。
…と、冷たく提案する時もあります。
ハッキリいって、占う内容によるカードです。
「私の連れ子を殴るやくざな男との恋愛関係が壊れそう!たすけて!」
って相談されたら、普通に道徳心を持った人間は
さっさと堕ちなさい!と思うほうが正常ですし…((+_+))
ワガママで頭がいっぱいの状態だと
こういう提案は冷たく感じるかもしれませんが
自分の行動の責任は自分でとるのが当前ですから
来る時が来たよ、というだけのことです。
そして、すべてを失ったとか
後悔を強く感じるような事態になった人は
「⑮悪魔」と「⑯塔」の示す
「いろんな意味でダメな大人」の世界から
「⑰星」の世界へと進むことが望ましいと思います。
「⑰星」の世界に自力で進めないほど
ダメな人(居直る・自分を棚上げにする人)もいるので
「望ましい」と書くしかないのが淋しいところですが…。
無理強いはしませんが、そういう人にも「⑳審判」の時期が
来ることだけは書いておきたいなぁと思います((+_+))
「⑳審判」に、「⑪正義」「⑫吊るし人」「⑬死神」などの
どうしようもないような世界に
飛ばされちゃったりするかもなので、ご注意を。
ですが、筋金入りの自己中育ちな人や
かたくなに劣等感(幼稚な自己愛)を離さない人以外は
自然と「⑰星」へ移行する人が多いとは思います。
多くを失ったり傷ついて生命の泉に辿り着いた人の目には
星の輝きは失った大切なものに映るでしょう。
でもそれを見て、自身の愚かさを客観視し
たくさん後悔の涙を流してこそ(⑱月)
再びまっとうに生きる気力を取り戻せる(⑲太陽)のでは
ないでしょうか。
自身が招いたこととはいえ、災厄はさっさと表面化させ
キッチリ祓う(払う)のが一番だと思います。
厳しいことをたくさん書きましたが
人生をやり直すのにはまだまだ遅くないよ(*´▽`*)
という、希望に繋がるカードであることに
注目すべきなのだろうと思います。